作り手たちのリアルな日常 - 物づくりの現場で起きていること

2025.03
06

こんにちは、KAMI-MAG編集部です。今回は、上村紙業で活躍する3人、デザイン室のGさん、工場長のNさん、営業のYさんに集まってもらいました。普段はそれぞれの持ち場で働いていますが、物を作るときにはいつも力を合わせて連携しています。今日は、その仕事の裏側や、大切にしていることについて、少し本音も交えながら話していただきます。実際のやり取りが垣間見える、リアルなトークをお楽しみください!

物づくりのスタートは「お客様の声」から

編集部
今日は、3人に上村紙業の物づくりの現場で大切にしていることについて伺います。まずは、営業のYさん、普段お客様とやり取りしている中で感じていることや、物づくりに対する姿勢について教えてもらえますか?

Yさん(営業)
そうですね。僕たち営業の仕事は、お客様の要望を現場に伝えることがメインなんですが、ただ単に「これが欲しい」という要望をそのままデザイン室や工場に伝えるだけではなくて、もっと掘り下げて、お客様が本当に求めているものは何なのかを考えるのが大事だと思っています。例えば、「新しいパッケージを作りたい」と言われたときに、単に見た目を変えるだけでなく、使い勝手やコスト面、さらには環境に配慮した製品にできるかなど、いろんな角度から提案をしています。

Nさん(工場長)
確かに、Yさんはいつもお客様の要望をしっかり理解してくれてますよね。僕ら工場では、まず「お客様がどういう場面で使うのか」を考えるところから始まるんですが、営業から具体的なニーズが伝わると、すごくやりやすくなります。特に、最近では環境への配慮が求められる案件が多いですし、その辺りをお客様の声として持ってきてくれるのはありがたいですね。

Gさん(デザイン室)
そうそう、営業がしっかりお客様のニーズをキャッチしてくれると、デザインもその方向に集中できるんです。パッケージなんかは特に、ただ見た目を良くするだけじゃなくて、機能的であることや、エコロジーな素材を使うことも求められますから、Yさんがその辺をうまくまとめてくれると助かりますね。

Yさん
いや、そんな褒められると照れますね(笑)。でも実際、お客様の声をしっかり聞いて、それをデザインや製造に反映させるって、本当に大事なことだと思うんです。お客様が何を望んでいるのかが分かれば、GさんやNさんの力を信頼して、あとはお任せできるので、僕としても安心です。

デザインの工夫と「作れるデザイン」の両立

編集部
デザインと製造の連携についてですが、デザイン室のGさん、普段の仕事でどんなことを意識していますか?

Gさん
やっぱり、デザインって見た目がまず注目されがちなんですけど、私が一番大事にしているのは「どうすればお客様が使いやすいか」という点ですね。もちろん、見た目も大事なんですが、例えば箱を開けやすくするとか、開けたときにすぐに中身にアクセスできるとか、そういった使い勝手の部分も意識してます。それともう一つ重要なのが、製造のことを考えたデザインです。どんなに素晴らしいデザインでも、Nさんたち工場で作れないデザインだったら意味がないですから。

Nさん
その通りですね。Gさんのデザインはいつも本当に細かいところまで考えてくれてるんですよ。例えば、最近のプロジェクトでは、Gさんが箱の開けやすさにこだわったデザインを提案してくれたんですけど、ただ開けやすいだけじゃなくて、製造現場でもコストがかからない工夫がされていたんです。正直、デザインが凝りすぎると工場では難しくなることもあるんですけど、Gさんはその辺りも考えてくれてるから、作る側としては助かります。

Gさん
ありがとうございます!でも、その辺はいつもNさんと相談しながら進めてますよね。特に大量生産になると、コストや作業効率が非常に大事ですから、工場で作れる範囲でどうデザインに工夫を入れられるかを常に考えています。Nさん、工場では新しいデザインが来たとき、どうやって調整しているんですか?

Nさん
そうですね、新しいデザインが来ると、まずはそのデザインをどう現場に落とし込めるかを検討します。紙の特性って、見た目では分からないことが多くて、折り目がうまく入らないとか、印刷が難しい部分が出てきたりするんですよ。それを事前に把握して、試作を重ねてから量産に入るようにしています。特に、最近では素材も環境に優しいものが求められることが多いので、その素材に合わせた調整も欠かせません。

Gさん
なるほど、やっぱり現場での細かい調整が大事なんですね。私たちデザイン室だけじゃ、そこまでの細かい製造過程は想像できないので、Nさんたち工場のチームに頼りっきりです(笑)。

Nさん
いやいや、僕らもGさんのデザインがあってこそですから。デザインがなければ何も作れませんからね。でも、正直言うと、新しいデザインが来るとちょっとドキドキします(笑)。「これ、ちゃんと作れるかな…」って心配になることもありますよ。

Gさん
そのプレッシャー、分かります(笑)。デザインも試作段階では悩むことが多いですけど、Nさんたちが作ってくれると信じてますから!

営業の視点で見た物づくりの現場

編集部
営業のYさん、現場のデザインと製造のやり取りを見ていて、どんな印象を持っていますか?

Yさん
いや、正直言うと、GさんやNさんがやってることって、僕から見るともう魔法みたいに見えるんですよ(笑)。お客様からの要望を聞いて、「こんなデザインできるのかな?」って思うことが多いんですが、Gさんは毎回素晴らしいデザインを提案してくれるし、Nさんもそれをちゃんと形にしてくれる。いつも本当に感謝してます。

Nさん
Yさん、そんなに褒めても何も出ませんよ(笑)。でも、営業としてお客様との橋渡しをしてくれるYさんの役割は本当に重要です。僕らは製品を作ることに集中しているので、実際にお客様がどう感じているのかを直接聞く機会が少ないんです。だから、Yさんがフィードバックを持ってきてくれると、「ああ、こういうところが喜ばれているんだ」とか、「ここをもっと改善しよう」って考えるきっかけになります。

Yさん
そう言ってもらえると嬉しいです。営業の立場としては、製品ができあがった後も大事で、お客様の反応をしっかりと拾って現場に伝えるのが役割です。例えば、最近あった案件で、お客様から「このデザイン、すごく使いやすいね!」と言われたとき、それをすぐにGさんやNさんに伝えました。そうすると、現場も「もっとこうすれば良くなるかも」と次の改善点を見つけてくれるんです。

Gさん
そうそう、Yさんから直接フィードバックをもらうと、デザインの方向性が見えてきますよね。どれだけクリエイティブなデザインをしても、お客様が満足してくれなければ意味がないですから。実際に使ってくれた人がどう感じたかを聞けるのは、デザインをさらに良くするためにすごく役立ちます。

物づくりのチャレンジと成長

編集部
物づくりにおいて、それぞれがチャレンジしていることや、成長していると感じる瞬間について教えてください。

Gさん
私にとってのチャレンジは、常に新しいデザインを生み出すことですね。お客様が求めているものが年々変わっていくので、それに対応するために自分も進化し続けないといけないと感じています。最近はエコロジーな素材を使ったデザインや、シンプルだけどインパクトのあるパッケージが求められることが多いので、そういったトレンドにも敏感でいないといけません。だから、デザインの引き出しを増やすために、いろんなプロジェクトにチャレンジしています。

Nさん
僕ら製造現場では、毎回違う製品を作るので、毎回新しいチャレンジです。特に、最近の案件では、紙の無駄を削減しながら、品質を保つという課題が増えています。これに対応するために、製造ラインを細かく調整したり、新しい技術を取り入れたりしているんですが、やっぱり試行錯誤の連続ですね。でも、その過程で成功したときは、達成感がありますし、自分たちも成長していると実感します。

Yさん
僕も営業として、新しい提案が成功したときが一番やりがいを感じますね。お客様の反応が良くて、実際に製品が売れたり使われたりしているのを見ると、「この提案があって良かったんだな」と思えます。特に、GさんやNさんと連携して、お客様の期待を超えるような提案ができたときは、すごく達成感があります。

結局、お客様の笑顔が原動力

編集部
最後に、物づくりにおける一番のやりがいについて教えてください。

Gさん
やっぱり、お客様が喜んでくれる瞬間が一番ですね。デザインをしているときは、常に「どうすればお客様が感動してくれるか?」を考えています。デザインが形になり、それを使ってもらったときの反応がポジティブだと、本当に嬉しいです。

Nさん
僕も同じです。工場で製造していると、お客様の顔が直接見えないことが多いんですが、Yさんを通して「お客様が喜んでますよ」って聞くと、ものすごくやりがいを感じます。「ああ、これで良かったんだ」と安心しますし、また次の仕事へのエネルギーにもなりますね。

Yさん
結局、僕ら全員が共通して思っているのは、お客様の笑顔が原動力だってことですよね。お客様から「ありがとう」とか「この製品、本当に助かりました」って言ってもらえたときは、僕も含めて全員が達成感を感じる瞬間です。これからも、その笑顔を目指して頑張っていきたいです!

こうして、上村紙業の物づくりは、お客様の笑顔を原動力に、次の挑戦へと進んでいきます。

February 21, 2025
Writing J.Iida / Photo Masaya Nakajima
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