

特色インキの活用方法と注意点<TIPS #007>
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こんにちは、KAMIKOです。
毎日うだるような暑さで、脳みそまでとろけそうな日々ですね……。この時期って、何もしてなくても印刷物もデータもぶれて見える気がするから不思議です(私だけ?)
でも、せめてデザインの色だけはビシッと決めておきたいところ。というわけで今回は、そんな“色ブレしたくない”ときの強い味方、特色インキについてお話ししてみようと思います。
特色インキって何?魅力をご紹介
特色って、DICやTOYO、PANTONEのアレですよね…?
…と言ったように、よく聞くけど「なんとなく使ってる」って人、けっこう多いのでは?まず、特色の最大の魅力は「狙った色がちゃんと出せる」ことです。CMYKはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の掛け合わせで色を表現しますが、どうしても色の再現性に限界があり、鮮やかさや深みのある色が苦手です。一方、特色インキは調合された特定の色のインキをそのまま使うので、鮮やかで安定した色が出せます。特に企業ロゴやブランドカラーなど、「この色じゃなきゃダメ!」という案件で大活躍します。
ただし、便利そうだからといって気軽に使うのは注意が必要です。特色インキは設定ミスや管理を怠ると、思った色が出なかったりコストがかかったりするので、正しい知識を持って扱うことが重要です。
特色インキを正しく使うための大切なポイント
Illustratorなどのデータ上で特色(スポットカラー)として正しく設定することはとても大事なことです。そうしておかないと印刷時に勝手にCMYKに変換されてしまうことがあります。
「特色使ったのに、刷ったらぜんぜん違う色に!」なんて悲しいトラブルが起きることも。それを回避するために、上村紙業ではお客様との打ち合わせを密に取るようにしてますが、特色(スポットカラー)設定はぜひ活用してほしいところです。

さらにこちらも大事なポイントですが、「どの色チップを基準にしているのか」をはっきりさせることがとても重要です。
DICやTOYO、PANTONEなどの色見本帳は、使い続けるうちに経年劣化してしまうため、同じ番号でも色味に微妙な違いが出てくることがあります。紙の黄ばみやインキの変質によって、「あれ?同じ色番号なのに、ちょっとくすんで見える?」なんてことも。
なので、色を指定するときは「DIC N番号」や「PANTONE Solid Coated ○番」など、どの色見本帳を基準にしたかをできるだけ明確に伝えるのがベスト。可能であれば、現物のチップを共有するのが理想です。

コストと納期、ちゃんと説明してる?
特色インキは印刷会社によっては特別料金がかかることも。通常のCMYK印刷に加えて、特色1色ごとに製版とインキが追加になるので、コストも手間も増えます。クライアントに説明するときには、「この色を守るには特色が必要。でもその分、費用と納期はちょっと上がるかも」と、ちゃんと話しておくことが大事です。
正しく使えば、最強の味方
特色ひとつで仕上がりの印象がガラッと変わるように、私たちの仕事も、ほんのひと工夫でぐっとレベルアップ。とはいえ、この暑さで思考も溶けがちな毎日……でも大丈夫、特色みたいにピンポイントで効く知識を武器に、うまく乗り切っていきましょう!ではまた次回、お楽しみに〜!

KAMIKO UEMURA
上村紙業 デザイン室所属。年間300点のパッケージデザインを手がける、デザインリーダー。グラフィックから構造についても、豊富な経験から、生産技術部からも相談されることも。趣味は宝塚鑑賞。


